2012年 11月 01日
日本の結納のような習慣は無く、両者の金銭的地位が大体同じの場合、大雑把に言って、男性が恋人に求婚する際、教会で婚約式を行い、女性の家族が婚礼の準備 ー 日本で言う着物一式が詰まった箪笥の用意(実際は手縫いのイニシャル入りのシーツ、タオル類一式)、式の資金などを一斉受け持つ。男性の家族はと言うと、新居の提供である。そして結婚式に招待された人達は、現金を贈る、という習慣が無いので、お金と同じ、もしくはそれ以上に値打ちの上下が少ない貴金属、つまり銀製品をプレゼントする。近年、結婚以前に同居する例が増え、婚前交渉なんて言葉は既に死語になっているし、女性自身にそれなりの収入がある場合がほとんどで、しかも息子が結婚する時に持ち家をプレゼントできるような家庭はごく少数派になってきているので、元々のこの習慣が変化しつつある。 ところで冒頭のリスタ・ノッツェという習慣、この伝統とは全く無関係なもので、とある食器屋が始めた商戦の一つだそうである。 その昔、イタリアで結婚して新居を構える時には、家に、メイドもくっついてきたもので、当然送られた銀製品はいつでもそのメイドによってピカピカに磨かれ、リビングの隅にグラッパやアマーロなどのボトルと共に綺麗に飾られていた。19歳で結婚した私の姑などはまだその世代なので、そう遠くない昔のことである。しかし、最近の若いカップルの新居に、メイドなど雇える人は少なく、また、銀食器など、食器洗い機にも入れられないし、狭いアパートメントでは飾っておくような場所もなく、かえってやっかいなしろもの。それと共に60年代のイタリアデザインブームにのって、ステンレス製の食器やテーブルアクセサリーが好まれるようになる。 先にも書いたが、現金を送る習慣がないため、結婚のプレゼントは品物でする。ところが送ったものが新郎新婦の好みに合わないことは当然で、でも贈られた方は返品するわけにもいかず..。 そこで編み出されたのがこのリスタ・ノッツェ、である。 結婚を決めたら、若いカップルは食器やテーブルウェアなどを売る店に出向き、新生活に必要なもの、欲しいものをリストアップする。皿一式、ナイフ、フォーク、鍋、テーブルクロス、家電、オーディオ機器、はたまた新婚旅行、新居の改装費などに至るまで、結婚資金の全てを親類、友人に払ってもらおう、というものにまで発展した。しかも店に立ち寄ってリストの中から送りたいものを選んでそれぞれの商品の金額を払い、贈る側のメッセージカードなどを添えるのが普通だった頃はまだ良かった。それが、店側が、贈る人たちに公平なようにと、合計金額を招待客の人数+αで、均一に分割してしまう場合は困りものである。しかもインターネットが利用されるようになると、ネットショップでリストを作り、リンクを友達にメールで送り、スクリーン上で選んでカード決済。そこまで慌ただしい世の中になってしまったのか。 うちの主人曰く、このリスタ・ノッツェ、ちょっと味気ない。プレゼントというものは、それを見るたびに贈られた人の顔を思い浮かべるものである。私もそれには同感で、この習慣、リストを作った店の店員の顔を思い出すのがせいぜいではなかろうか。友人などの結婚祝いに、このリスタを提示された場合、私たち夫婦は大概ボイコットして、結婚式の1週間前ぐらい、つまりリスタの商品がすでに他の招待客たちによって買い尽くされてしまった頃に店に出向き、ほとんど残っていないのをいいことに、新郎新婦が選んだものに一応目を通して自分達で独自に選ぶ、という方法を取る。こちらのセンスがかなり要求されるが、それはそれでスリルがあって楽しい。 でもごく最近は、金銭も商品も欲しがらずに、ユニセフなどの募金にお祝い金を集めて寄付する人も出てきたらしい。そうできるような余裕があるとは羨ましい限りである。 材料 豚肉塊 800ー1000g 玉ねぎ 大1個 微塵切り オリーブ油 大さじ3 白ワイン 100cc 野菜スープ(玉ねぎ、人参、セロリを1時間茹でた茹で汁) 1ー1.5リットル マスタード 大さじすりきり2 ローズマリー、タイム 少々 付け合わせ 小さい玉ねぎ (直径3cm前後) 、皮をむいて全形 7ー8個 蜂蜜 大さじ1 ワインビネガー 白 50cc 白ワイン 50cc 塩 少々 粒の赤コショウ 小さじ1 作り方 1. 肉がきっちり入るぐらいの直径の深鍋に、オリーブ油、玉ねぎを入れ、火にかけ、中〜弱火でうっすらきつね色になるまで炒める 2. テフロンのフライパンで、肉を全面、強火できつね色に焼き、1に加えてワインを注ぎ、強火でアルコール分を飛ばす 3. 残りの材料を加え、野菜スープをひたひたに入れて中火で蓋をして20分煮て、肉をひっくり返してもう15分 4. 煮えたら肉を取り出して煮汁を煮詰め、とろみが出たら塩で味を調整して1分間煮立たせ、火を止めて粗熱をとって、挿入式ミキサーで均一に混ぜる 5. 肉を煮ている間に、フライパンに付け合わせの材料を全て入れて火にかけ、煮立ってきたら弱火で30分蓋をして煮詰め、最後に中〜強火で水分を完全に飛ばしてとろみのついた飴状の煮汁を絡める 6. 肉を薄く切り、煮汁を煮詰めたソース、玉ねぎのカラメル煮を添える
by Tomato-no-naru-ki
| 2012-11-01 19:01
| 生活習慣
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