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2013年 03月 19日

カッスール、ライト版

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今日は父の日。

イタリアには毎日それぞれ聖人が定められていて、例えばその中でも重要な日である12月8日は、無原罪の聖マリア(イエスキリストの母、聖母マリア)の日で、この日から待降節、つまりキリストの誕生を待つクリスマスの準備期間が始まります。

そして今日は聖ジュゼッペ=日本ではヨゼフと呼ばれているイエスキリストの父ちゃんの日です。聖ジュゼッペの日は、一年のうち他にも幾つかあって、でもそのジュゼッペ全員、同一人物ではなく、それぞれ違う聖人の日ですが、今日、3月19日は聖母マリアの旦那でもある聖ジュゼッペ、つまり救世主の育ての親=偉大な父、という意味で、それを祀るべく、父の日なのです。日本の父の日と日が違いますが、どっちが本当の父の日か、と聞かれてこういう説明をされると、とても説得力がありますね。

話がとても宗教じみてしまいましたが、この父の日にちなんだお菓子で、この時期にしか出回らないものがあります。日本でも、春分、秋分、お月見、ひな祭りやこどもの日にちなんだお菓子があるように、イタリアでも祝日や記念日とお菓子の結びつきは非常に強く、逆にお菓子屋のウィンドウに並ぶ季節のお菓子を見て、「あー、もうすぐOOの時期だな、」と感じることも少なくありません。

この父の日のお菓子とは、その名も聖ジュゼッペのシュークリーム、と言い、揚げシューにカスタードクリームがいっぱい詰まっている、というシンプルなものですが、食べるのに大変苦労します。また、店によってクリームの味が違い、仕事場などでは競ってそれぞれオススメのお菓子屋の聖ジュゼッペのシュークリームを持ち寄って味比べをします。日本で、時期ごとに街角のショーウィンドーが変わり、例えば、クリスマスが終わった次の日は正月仕様、正月が開けると節分、ひな祭り、端午の節句…、というように、途切れなく模様替えをしますね。イタリアの場合、それがお菓子でつながっています。クリスマス、カーニバル、聖ジュゼッペ、イースター。ところがイースターが過ぎると、9月ぐらい迄途切れて、特にこれと言って季節感を感じさせられるお菓子はありません。リコッタチーズやクリームが暑すぎて使えない、という要因もあるのでしょうか。

また、6月10日で学校が夏休みになるため、この頃から期末試験期間に入り、イースターが過ぎると、ますます一年が終わったような気分になります。


カッスール、ライト版
北イタリア、ロンバルディア地方の郷土料理、カッスール、参考までにイタリア語ですがオリジナルレシピ:
http://www.cuochibrianza.it/site/images/stories/file/ct003_cazzla.pdf

材料
豚モモ、スネ肉、できれば骨つき なければぶつ切り 1kg
キャベツ 中1個 乱切り
ポロ葱、または長ネギの白い部分 2ー3本 乱切り
フェンネルリーフ、または八角 少々
塩 胡椒

作り方
1. 厚手の鍋に野菜の半量を入れ、水をひたひたに入れ、肉を均一に並べてフェンネルを加え、残りの野菜でかぶせて中火にかけ、沸騰したらアクを取り除いて落とし蓋と蓋をしてごく弱火で3時間煮込む。
2. 常温で冷まし、さらに冷蔵庫で落し蓋をしたまま一晩冷やし、固まった脂肪分を取り除いたら火にかけ、塩胡椒で味を整える。

晩御飯の支度をしている合間に仕込んで煮込んで、寝る前に火を止め、次の日の朝に冷蔵庫にほりこんでおけば、その日の晩御飯はご飯を炊くだけ。さらに余ったら、ホールトマトとナツメグを加えて30分ほど煮込むか、カレーにでも。
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by Tomato-no-naru-ki | 2013-03-19 08:00 | 生活習慣
2012年 11月 01日

焼き豚

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Lista Nozze ー リスタ・ノッツェ という言葉がある。Listaはリスト、Nozzeは婚礼、つまり「婚礼リスト」である。

日本の結納のような習慣は無く、両者の金銭的地位が大体同じの場合、大雑把に言って、男性が恋人に求婚する際、教会で婚約式を行い、女性の家族が婚礼の準備 ー 日本で言う着物一式が詰まった箪笥の用意(実際は手縫いのイニシャル入りのシーツ、タオル類一式)、式の資金などを一斉受け持つ。男性の家族はと言うと、新居の提供である。そして結婚式に招待された人達は、現金を贈る、という習慣が無いので、お金と同じ、もしくはそれ以上に値打ちの上下が少ない貴金属、つまり銀製品をプレゼントする。近年、結婚以前に同居する例が増え、婚前交渉なんて言葉は既に死語になっているし、女性自身にそれなりの収入がある場合がほとんどで、しかも息子が結婚する時に持ち家をプレゼントできるような家庭はごく少数派になってきているので、元々のこの習慣が変化しつつある。

ところで冒頭のリスタ・ノッツェという習慣、この伝統とは全く無関係なもので、とある食器屋が始めた商戦の一つだそうである。

その昔、イタリアで結婚して新居を構える時には、家に、メイドもくっついてきたもので、当然送られた銀製品はいつでもそのメイドによってピカピカに磨かれ、リビングの隅にグラッパやアマーロなどのボトルと共に綺麗に飾られていた。19歳で結婚した私の姑などはまだその世代なので、そう遠くない昔のことである。しかし、最近の若いカップルの新居に、メイドなど雇える人は少なく、また、銀食器など、食器洗い機にも入れられないし、狭いアパートメントでは飾っておくような場所もなく、かえってやっかいなしろもの。それと共に60年代のイタリアデザインブームにのって、ステンレス製の食器やテーブルアクセサリーが好まれるようになる。

先にも書いたが、現金を送る習慣がないため、結婚のプレゼントは品物でする。ところが送ったものが新郎新婦の好みに合わないことは当然で、でも贈られた方は返品するわけにもいかず..。

そこで編み出されたのがこのリスタ・ノッツェ、である。

結婚を決めたら、若いカップルは食器やテーブルウェアなどを売る店に出向き、新生活に必要なもの、欲しいものをリストアップする。皿一式、ナイフ、フォーク、鍋、テーブルクロス、家電、オーディオ機器、はたまた新婚旅行、新居の改装費などに至るまで、結婚資金の全てを親類、友人に払ってもらおう、というものにまで発展した。しかも店に立ち寄ってリストの中から送りたいものを選んでそれぞれの商品の金額を払い、贈る側のメッセージカードなどを添えるのが普通だった頃はまだ良かった。それが、店側が、贈る人たちに公平なようにと、合計金額を招待客の人数+αで、均一に分割してしまう場合は困りものである。しかもインターネットが利用されるようになると、ネットショップでリストを作り、リンクを友達にメールで送り、スクリーン上で選んでカード決済。そこまで慌ただしい世の中になってしまったのか。

うちの主人曰く、このリスタ・ノッツェ、ちょっと味気ない。プレゼントというものは、それを見るたびに贈られた人の顔を思い浮かべるものである。私もそれには同感で、この習慣、リストを作った店の店員の顔を思い出すのがせいぜいではなかろうか。友人などの結婚祝いに、このリスタを提示された場合、私たち夫婦は大概ボイコットして、結婚式の1週間前ぐらい、つまりリスタの商品がすでに他の招待客たちによって買い尽くされてしまった頃に店に出向き、ほとんど残っていないのをいいことに、新郎新婦が選んだものに一応目を通して自分達で独自に選ぶ、という方法を取る。こちらのセンスがかなり要求されるが、それはそれでスリルがあって楽しい。

でもごく最近は、金銭も商品も欲しがらずに、ユニセフなどの募金にお祝い金を集めて寄付する人も出てきたらしい。そうできるような余裕があるとは羨ましい限りである。

材料
豚肉塊 800ー1000g
玉ねぎ 大1個 微塵切り
オリーブ油 大さじ3
白ワイン 100cc
野菜スープ(玉ねぎ、人参、セロリを1時間茹でた茹で汁) 1ー1.5リットル
マスタード 大さじすりきり2
ローズマリー、タイム 少々

付け合わせ
小さい玉ねぎ (直径3cm前後) 、皮をむいて全形 7ー8個
蜂蜜 大さじ1
ワインビネガー 白 50cc
白ワイン 50cc
塩 少々
粒の赤コショウ 小さじ1

作り方
1. 肉がきっちり入るぐらいの直径の深鍋に、オリーブ油、玉ねぎを入れ、火にかけ、中〜弱火でうっすらきつね色になるまで炒める
2. テフロンのフライパンで、肉を全面、強火できつね色に焼き、1に加えてワインを注ぎ、強火でアルコール分を飛ばす
3. 残りの材料を加え、野菜スープをひたひたに入れて中火で蓋をして20分煮て、肉をひっくり返してもう15分
4. 煮えたら肉を取り出して煮汁を煮詰め、とろみが出たら塩で味を調整して1分間煮立たせ、火を止めて粗熱をとって、挿入式ミキサーで均一に混ぜる
5. 肉を煮ている間に、フライパンに付け合わせの材料を全て入れて火にかけ、煮立ってきたら弱火で30分蓋をして煮詰め、最後に中〜強火で水分を完全に飛ばしてとろみのついた飴状の煮汁を絡める
6. 肉を薄く切り、煮汁を煮詰めたソース、玉ねぎのカラメル煮を添える
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by Tomato-no-naru-ki | 2012-11-01 19:01 | 生活習慣
2012年 09月 27日

パテ

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イタリアの高速道路は素晴らしい、という噂を、渡伊前に聞いた。当時、私は日本で二輪の運転免許しか持っていなかったし、2年間滞在のつもりで、こっちで二輪に乗るつもりも、普通免許を取るつもりもなく、あまり自分とは直接関係のない事であったので、都市計画の一部、としてちょっと覚えていた程度であった。

ところが実際こっちに来て、仕事の休みを利用してトスカナやエミリア、ウンブリア地方を電車で旅行しているうちに、ふと、そのことを思い出し、同僚のイタリア人に尋ねてみた。当時勤めていた某設計事務所の所員は、私の他に、シチリア島出身4人、イタリアのつま先のカラブリア出身1人、ナポリ1人、ローマ5人、東京1人であった。イタリア人所員は、全員ローマ以南の出である。

彼らは口を揃えて、「電車がうまく機能しないから自動車道路が発達した」と言っていた。 その当時、イタリア国内で移動をする時、所要時間が同じか長く、本数が非常に少なく、時間にルーズな電車より、好きな時に出発できて、好きなだけ荷物を持って、階段の上り下りも要らない自家用車での移動がほとんど選択技として圧勝していた。

例えばローマーミラノ間、580km。電車で6時間、高速で5時間。今のようにネズミ捕りもあまり普及していなかったから、4時間余でぶっ飛ばす人も少なくなかったと思われる。現在の夫の実家のあるプーリア、バルレッタまで、400km、電車で5時間、車で3時間半。そのバルレッタからミラノは840km、電車で途中、ボローニャ乗り換えで約7時間、車で7時間半。これは電車が勝ちだ。その頃、東京ー大阪間(520km)を、ひかりで3時間を切り、のぞみで2時間半、という記録が塗り替えられたばかりの日本から来た私にとってはちょっとしたショックであった。

無論、速さばかりを話題にして、この国の交通事情をけなし続けるつもりは毛頭ない。その当時は、電車料金はものすごく安かった。はっきり覚えていないが、ローマーミラノ間は、3000円位だった記憶がある。その後、特急列車であるインターシティー、ICができ、それなりに特急料金加算、値上げと続いたが、現在のユーロスター、イタロ誕生までは、電車賃の値上げばかりして、機能面は全く改良せず、と言われ続ける。

悪口を叩かれていた理由として、一つに、新しく出来たICは、出てすぐに発表される所要時間と、実際にかかる時間の差。公表される所要時間とは、出発点で電車の扉が閉まってから、到着点で扉が開くまでの時間でなければならない。ところが大抵、その時間になり、到着点の駅が見え始めた頃、車内アナウンスで「本日のご乗車、まことにありがとうございます。 間も無くローマ駅、"時間通り"の到着でございます。」

その直後、停まる。 信号待ちである。

イタリア人はせっかちであるから、もうそのアナウンスのかなり前から荷物を両手に持ち、通路に並んで立って待っている。早くて10分、遅くて20分ほど停止した後、ノロノロと運転を再開してやっとホームに入る。だから実際は10分から20分の遅着、である。それが普通だった。 そして新ダイヤ更新の度に、所要時間が引き延ばされる。遅れの公然化である。

もう一つは、イタリア国鉄が新車両を開発する時。 まず、ローマーミラノ間で使用される。それまで使われていた旧車両は、内部リニューアルさえ皆無のまま、ローマ以南の路線に回される。元同僚達は、「南部出身の自分達は臭いからそれでちょうどいい、」と皮肉る。このシステムは、現在でも使われているようだ。

材料
レバー (鶏、豚など。こちらでは仔羊やうさぎ肉などもよく使われる) ブツ切り 300g
玉ねぎ 粗い微塵切り 大2個
コニャック 約100-150cc

タイム、マヨラナ、ローズマリー、セージ 微塵切り 生のものがベター、各小さじ1
オリーブ油 大さじ6

作り方
1. 深めの小鍋で玉ねぎをオリーブ油で炒め、しんなり透き通ったら肉を加えて表面が白くなるまで中火で炒める。
2. コニャックを加え、強火で1ー2分、アルコール分を飛ばしたら火を弱め、ハーブを加えて蓋をして30分煮る。
3. 蓋を取って塩で濃いめに味を調整したら強火で水分をほぼ完全に飛ばし、火から下ろして粗熱をとって、フードプロセッサーかミニピーマーで滑らかにクリーム状にする。
4. バゲットなどを軽く焼いてたっぷりのせてカナッペに。

このままパクパク食べるものではないので、塩をしっかり効かせたい。油の量が多い、と文句が出そうだが、少ないと旨味が引き出されない料理もあり、前菜に少しだけパンにのせて食べるものなので、あまり気にする必要も無し、しかもオリーブ油は良品であればそんな心配は無用。

また保存する場合は再加熱し、沸騰した時点ですぐに瓶詰めして蓋をし、逆さにして常温になるまで置く。使う時は上5mm程を取り除く。
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by Tomato-no-naru-ki | 2012-09-27 15:44 | つぶやき
2012年 09月 23日

ミートローフ

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ブログを立ち上げて日もないが、投稿の度に毎回思い出す映画がある。タイトルは忘れたが、ユマ・サーマン扮する、若き日に小説家を夢見ていた疲れた主婦ブロガーの、ある一日を描いた三流映画である。私はある日曜日の午後にたまたまテレビでみたが、日本でも公開されたのであろうか。ディテールに食い違いがあろうが、だいたいこのような話だった。

朝6時前に起きて家族の朝食を用意し、上の娘の着替えを手伝い、おやつをカバンに詰めて下の弟をおぶって娘を学校に送りにいく。家を出ると、車で市街の私立の学校に連れて行く自分の娘と同い年の娘を持つ隣の奥さんに、「あら、パジャマとスリッパでお出かけ?」と嫌味を言われ、慌てて戻って靴だけ履き替えて出かける。娘を無事学校に送り届けて、その日の午後予定している娘のバースデーパーティーの準備のため、あちこちスーパーを駆け回り、その間起こる数々の小ハプニングを乗り越え、何とか娘の下校時間に間に合わせて帰途につく。用事と用事の間に点けっぱなしのpcに向かって、主婦としてのつぶやき、疑問、怒りをブログにぶつける。汗だくになってパーティーの準備を無事済ませつつあったところに、飾り付けが一つ足りず、急遽、車に乗って急いで買いに行く。途中、髪の毛を振り乱して毎日が過ぎ、自分に向き合う余裕もなく、自分の存在が無意味に感じ、何もかもが嫌になり、そのまま家出を思いついてしまうが、市外へ出た途端、夫の電話を受ける。下の子が怪我をしただかなんだかで、ちょっとしたパニック。我に還ったように目覚め、急遽Uターンして家に戻るのである。パーティーの最中に夫と言い合いになり、「あなたは私のことを見向きもしなくなってしまった」「もう私のことなんてどうでもいいんだわ」的なセリフを連発。夫は「君は今のままで十分綺麗だよ」「そのままの君が好きなんだ」

度近眼メガネをかけて、髪の毛はバサバサ、化粧っ気なし。でも相手はユマ・サーマンであることには間違いない。その彼女に向かって「十分綺麗だよ」...。

なんとも贅沢な話である。

材料
合挽き肉 600g
硬くなったパン 10x10x10cm 水で柔らかくして硬く絞っておく
セージの葉 微塵切り 大さじ1
ペコリーノチーズすりおろし 80g
全卵 1個
白ワイン 30cc
オリーブ油 30cc
塩 小さじ1

じゃが芋 皮を剥いて5mmの薄切り 800g
オリーブ油 50cc
水 30cc
塩 小さじ1

作り方
1. 24-6cm程のグラタン皿などにじゃが芋の材料をいれて両手でザクザク混ぜ、180度のオーブンで焼く。
2. 肉の材料を混ぜ、粘り気が出るまでよく捏ね、断面が円形に近い小判形にまとめ、パン粉(分量外)を満遍なく降る。
3. ジャガイモが20分程過ぎた頃に、一度取り出してスープ用スプーンなどを2本使って下からかき混ぜ、肉を真ん中にのせて、更に約40分焼き、串で刺して滲み出る煮汁が透明になったら出来上がり。
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by Tomato-no-naru-ki | 2012-09-23 05:38 | つぶやき